個人の方の確定申告 大阪府高槻市の松本寿一税理士事務所

確定所得申告 (平成17年分)Final return

所得税の確定申告をする必要がある方は、次のような方です。

(1)  事業所得や不動産所得などがある方の場合
 平成17年分の各種の所得金額の合計額から基礎控除その他の所得控除を差し引き、その金額に基づいて計算した税額から配当控除額定率減税額を差し引いて残額のある方は、申告をしなければなりません。
(2)  給与所得がある方の場合
 給与所得者の大部分の方は、「年末調整」により所得税が精算されますので申告をする必要はありませんが、平成17年分の各種の所得金額の合計額から基礎控除その他の所得控除を差し引き、その金額に基づいて計算した税額から配当控除額と年末調整の際に控除を受けた住宅借入金等特別控除額定率減税額を差し引いて残額のある方で、次のいずれかに当てはまる方は、申告をしなければなりません。

イ 平成17年中の給与の収入金額が2,000万円を超える方
ロ 給与を1か所から受けていて、給与所得や退職所得以外の各種の所得金額の合計額が20万円を超える方
ハ 給与を2か所以上から受けていて、年末調整をされなかった給与の収入金額と給与所得や退職所得以外の各種の所得金額との合計額が20万円を超える方
ニ 同族会社の役員やその親族などで、その同族会社から給与のほかに、貸付金の利子、店舗・工場などの賃貸料、機械・器具の使用料などの支払いを受けた方
ホ 平成17年中の給与について、災害減免法により源泉徴収税額の徴収猶予や還付を受けた方
ヘ 在日の外国公館に勤務する方や家事使用人の方などで、給与の支払いを受ける際に所得税を源泉徴収されないこととなっている方

(3)  公的年金等に係る雑所得がある方の場合
 平成17年分について、所得が公的年金等に係る雑所得のみの方で、公的年金等に係る雑所得の金額から基礎控除その他の所得控除を差し引き、その金額に基づいて計算した税額から定率減税額を差し引いて残額のある方は、申告をしなければなりません。
 なお、公的年金等に係る雑所得以外に申告をする必要のある所得がある方は、前記(1)又は(2)を参照してください。
(4)  退職所得がある方の場合
 退職所得については、一般的に、所得税の課税は、退職金の支払いの際に支払者が所得税を徴収する源泉徴収だけで済まされます。
 外国企業から受け取った退職金など、源泉徴収されていないものについては、申告をする必要があります。
 なお、前記(1)から(3)の確定申告をしなければならない方は、退職所得以外の所得については申告をしなければなりません。

(注) 上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除などの適用を受けようとする方は(1)、(2)、(3)又は(4)に当てはまらない場合であっても確定申告が必要です。

1か所給与で他の所得が20万円以下のため、上記(2)のロに該当しない方で、医療費控除等だけを受ける確定申告は行うことはできません。確定申告を行う場合は20万円以下の所得も含める必要があります。

これは、少額な所得までは不追及ですということ。非課税ということではありません。
 ただし、この規定は国税のみの取扱いで、住民税は20万円以下の所得でも申告を行う必要があります。

還付を受けるための申告

次の(1)から(6)のいずれかに当てはまる方などで、源泉徴収された税金や予定納税をした税金が納め過ぎになっている方は、還付を受けるための申告(還付申告)をすることができます。
 この還付申告書は、平成18年2月15日(水)以前でも税務署に提出することができます。

(1)  平成17年分の所得が一定額以下の方で、総合課税の配当所得や原稿料などがある方
(2)  給与所得者で、雑損控除や医療費控除、寄付金控除住宅借入金等特別控除政党等寄付金特別控除などを受けることができる方
(3)  平成17年分の所得が公的年金等に係る雑所得のみの方で、医療費控除や社会保険料控除などを受けることができる方
(4)  平成17年の中途で退職した後就職しなかった方で、年末調整を受けなかった方
(5)  退職所得がある方で、次のいずれかに当てはまる方

① 退職所得を含めて申告をすることによって源泉徴収された所得税から定率減税額を受けることができる方
② 退職所得の支払いを受けるときに「退職所得の受給に関する申告書」を提出しなかったため、20%の税率で源泉徴収がされた方で、その源泉徴収税額が正規の税額を超える方

(6)  予定納税をしている方で、確定申告の必要がなくなった方

配当所得などを有する配偶者や親族の方が、源泉徴収された金額の還付を受けるため確定申告を行う場合、その所得金額如何により、納税者の方が配偶者控除や扶養控除が受けられなく場合がありますので、慎重に判断される必要があります。

配当や株式譲渡に係る源泉徴収税額は国税7%、地方税3%で申告書に記載する場所も異なりますのでご注意ください。

(参考) 平成26年分の確定申告に関する所得税法の法令(法令データ提供システムより)

確定所得申告 第百二十条

居住者は、その年分の総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額の合計額が第二章第四節(所得控除)の規定による雑損控除その他の控除の額の合計額を超える場合において、当該総所得金額、退職所得金額又は山林所得金額からこれらの控除の額を第八十七条第二項(所得控除の順序)の規定に準じて控除した後の金額をそれぞれ課税総所得金額、課税退職所得金額又は課税山林所得金額とみなして第八十九条(税率)の規定を適用して計算した場合の所得税の額の合計額が配当控除の額を超えるときは、第百二十三条第一項(確定損失申告)の規定による申告書を提出する場合を除き、第三期(その年の翌年二月十六日から三月十五日までの期間をいう。以下この節において同じ。)において、税務署長に対し、次に掲げる事項を記載した申告書を提出しなければならない。
 一 その年分の総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額並びに第二章第四節の規定による雑損控除その他の控除の額並びに課税総所得金額、課税退職所得金額及び課税山林所得金額又は純損失の金額
 二 第九十条第一項(変動所得及び臨時所得の平均課税)の規定の適用を受ける場合には、その年分の変動所得の金額及び臨時所得の金額並びに同条第三項に規定する平均課税対象金額
 三 第一号に掲げる課税総所得金額、課税退職所得金額及び課税山林所得金額につき第三章(税額の計算)の規定を適用して計算した所得税の額
 四 前号に掲げる所得税の額の計算上控除しきれなかった外国税額控除の額がある場合には、その控除しきれなかった金額
 五 第一号に掲げる総所得金額若しくは退職所得金額又は純損失の金額の計算の基礎となった各種所得につき源泉徴収をされた又はされるべき所得税の額(当該所得税の額のうちに、第百二十七条第一項から第三項まで(年の中途で出国をする場合の確定申告)の規定による申告書を提出したことにより、又は当該申告書に係る所得税につき更正若しくは決定を受けたことにより還付される金額その他政令で定める金額がある場合には、当該金額を控除した金額。以下この項において「源泉徴収税額」という。)がある場合には、第三号に掲げる所得税の額からその源泉徴収税額を控除した金額
 六 前号に掲げる金額の計算上控除しきれなかった源泉徴収税額がある場合には、その控除しきれなかった金額
 七 その年分の予納税額がある場合には、第三号に掲げる所得税の額(源泉徴収税額がある場合には、第五号に掲げる金額)から当該予納税額を控除した金額
 八 前号に掲げる金額の計算上控除しきれなかった予納税額がある場合には、その控除しきれなかった金額
 九 第一号に掲げる総所得金額の計算の基礎となった各種所得の金額のうちに譲渡所得の金額、一時所得の金額、雑所得の金額、雑所得に該当しない変動所得の金額又は雑所得に該当しない臨時所得の金額がある場合には、これらの金額及び一時所得、雑所得又は雑所得に該当しない臨時所得について源泉徴収をされた又はされるべき所得税の額
 十 その年において特別農業所得者である場合には、その旨
 十一 第一号から第九号までに掲げる金額の計算の基礎その他財務省令で定める事項
 2 前項第七号及び第八号に規定する予納税額とは、次に掲げる税額の合計額(当該税額のうちに、第百二十七条第一項から第三項までの規定による申告書を提出したことにより、又は当該申告書に係る所得税につき更正若しくは決定を受けたことにより還付される金額がある場合には、当該金額を控除した金額)をいう。
 一 予定納税額
 二 その年において第百二十七条第一項の規定に該当して、第百三十条(出国の場合の確定申告による納付)又は国税通則法第三十五条第二項 (期限後申告等による納付)の規定により納付した又は納付すべき所得税の額
 3 次の各号に掲げる居住者が第一項の規定による申告書を提出する場合には、政令で定めるところにより、当該各号に定める書類を当該申告書に添付し、又は当該申告書の提出の際提示しなければならない。
 一 第一項の規定による申告書に雑損控除、医療費控除、社会保険料控除(第七十四条第二項第五号(社会保険料控除)に掲げる社会保険料に係るものに限る。)、小規模企業共済等掛金控除、生命保険料控除、地震保険料控除又は寄附金控除に関する事項の記載をする居住者 これらの控除を受ける金額の計算の基礎となる金額その他の事項を証する書類
 二 第一項の規定による申告書に、第二条第一項第三十二号ロ又はハ(定義)に掲げる者に係る勤労学生控除に関する事項の記載をする居住者 これらの者に該当する旨を証する書類
 三 その年において第四編第二章(給与所得に係る源泉徴収)、第三章(退職所得に係る源泉徴収)又は第三章の二(公的年金等に係る源泉徴収)の規定により源泉徴収をされる給与所得、退職所得又は第三十五条第三項(公的年金等の定義)に規定する公的年金等に係る雑所得を有する居住者 第二百二十六条第一項から第三項まで及び第四項ただし書(源泉徴収票)の規定により交付される源泉徴収票
 4 その年において不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき業務を行う居住者が第一項の規定による申告書を提出する場合(当該申告書が青色申告書である場合を除く。)には、財務省令で定めるところにより、これらの所得に係るその年中の総収入金額及び必要経費の内容を記載した書類を当該申告書に添付しなければならない。
 5 その年において非永住者であった期間を有する居住者が第一項の規定による申告書を提出する場合には、その者の国籍、国内に住所又は居所を有していた期間その他の財務省令で定める事項を記載した書類を当該申告書に添付しなければならない。
 6 第一項の規定により提出する申告書が第百三十八条第一項(源泉徴収税額等の還付)又は第百三十九条第一項若しくは第二項(予納税額の還付)の規定による還付を受けるためのものである場合における第一項の規定の適用については、同項中「翌年二月十六日」とあるのは、「翌年一月一日」とする 。

確定所得申告を要しない場合 第百二十一条

その年において給与所得を有する居住者で、その年中に支払を受けるべき第二十八条第一項(給与所得)に規定する給与等(以下この項において「給与等」という。)の金額が二千万円以下であるものは、次の各号のいずれかに該当する場合には、前条第一項の規定にかかわらず、その年分の課税総所得金額及び課税山林所得金額に係る所得税については、同項の規定による申告書を提出することを要しない。ただし、不動産その他の資産をその給与所得に係る給与等の支払者の事業の用に供することによりその対価の支払を受ける場合その他の政令で定める場合は、この限りでない。
 一 一の給与等の支払者から給与等の支払を受け、かつ、当該給与等の全部について第百八十三条(給与所得に係る源泉徴収義務)又は第百九十条(年末調整)の規定による所得税の徴収をされた又はされるべき場合において、その年分の利子所得の金額、配当所得の金額、不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額、譲渡所得の金額、一時所得の金額及び雑所得の金額の合計額(以下この項において「給与所得及び退職所得以外の所得金額」という。)が二十万円以下であるとき。
 二 二以上の給与等の支払者から給与等の支払を受け、かつ、当該給与等の全部について第百八十三条又は第百九十条の規定による所得税の徴収をされた又はされるべき場合において、イ又はロに該当するとき。
 イ 第百九十五条第一項(従たる給与についての扶養控除等申告書)に規定する従たる給与等の支払者から支払を受けるその年分の給与所得に係る給与等の金額とその年分の給与所得及び退職所得以外の所得金額との合計額が二十万円以下であるとき。
 ロ イに該当する場合を除き、その年分の給与所得に係る給与等の金額が百五十万円と社会保険料控除の額、小規模企業共済等掛金控除の額、生命保険料控除の額、地震保険料控除の額、障害者控除の額、寡婦(寡夫)控除の額、勤労学生控除の額、配偶者控除の額、配偶者特別控除の額及び扶養控除の額との合計額以下で、かつ、その年分の給与所得及び退職所得以外の所得金額が二十万円以下であるとき。
 2 その年において退職所得を有する居住者は、次の各号のいずれかに該当する場合には、前条第一項の規定にかかわらず、その年分の課税退職所得金額に係る所得税については、同項の規定による申告書を提出することを要しない。
 一 その年分の退職所得に係る第三十条第一項(退職所得)に規定する退職手当等(以下この項において「退職手当等」という。)の全部について第百九十九条(退職所得に係る源泉徴収義務)及び第二百一条第一項(退職所得に係る源泉徴収税額)の規定による所得税の徴収をされた又はされるべき場合
 二 前号に該当する場合を除き、その年分の課税退職所得金額につき第八十九条(税率)の規定を適用して計算した所得税の額がその年分の退職所得に係る退職手当等につき源泉徴収をされた又はされるべき所得税の額以下である場合
 3 その年において第三十五条第三項(雑所得)に規定する公的年金等(以下この条において「公的年金等」という。)に係る雑所得を有する居住者で、その年中の公的年金等の収入金額が四百万円以下であるものが、その年分の公的年金等に係る雑所得以外の所得金額(利子所得の金額、配当所得の金額、不動産所得の金額、事業所得の金額、給与所得の金額、山林所得の金額、譲渡所得の金額、一時所得の金額及び公的年金等に係る雑所得以外の雑所得の金額の合計額をいう。)が二十万円以下であるときは、前条第一項の規定にかかわらず、その年分の課税総所得金額又は課税山林所得金額に係る所得税については、同項の規定による申告書を提出することを要しない 。

還付等を受けるための申告 第百二十二条

居住者は、その年分の所得税につき第百二十条第一項第四号、第六号又は第八号(確定所得申告)に掲げる金額がある場合には、同項の規定による申告書を提出すべき場合及び次条第一項の規定による申告書を提出することができる場合を除き、第百三十八条第一項(源泉徴収税額等の還付)又は第百三十九条第一項若しくは第二項(予納税額の還付)の規定による還付を受けるため、税務署長に対し、第百二十条第一項各号に掲げる事項を記載した申告書を提出することができる。この場合において、その年において支払を受けるべき第二十八条第一項(給与所得)に規定する給与等で第百九十条(年末調整)の規定の適用を受けたものを有する居住者が、当該給与等に係る第百二十条第三項第三号に掲げる源泉徴収票を添付して当該申告書を提出するときは、同条第一項各号に掲げる事項のうち財務省令で定めるものについては、財務省令で定める記載によることができる。
 2 居住者は、第百二十条第一項の規定による申告書を提出すべき場合及び前項又は次条第一項の規定による申告書を提出することができる場合に該当しない場合においても、その年の翌年分以後の各年分の所得税について第九十五条第二項又は第三項(外国税額の控除不足額の繰越し等)の規定の適用を受けるため必要があるときは、税務署長に対し、第百二十条第一項各号に掲げる事項を記載した申告書を提出することができる。
 3 第百二十条第三項から第五項までの規定は、前二項の規定による申告書の提出について準用する 。

確定損失申告 第百二十三条

居住者は、次の各号のいずれかに該当する場合において、その年の翌年以後において第七十条第一項若しくは第二項(純損失の繰越控除)若しくは第七十一条第一項(雑損失の繰越控除)の規定の適用を受け、又は第百四十二条第二項(純損失の繰戻しによる還付)の規定による還付を受けようとするときは、第三期において、税務署長に対し、次項各号に掲げる事項を記載した申告書を提出することができる。
 一 その年において生じた純損失の金額がある場合
 二 その年において生じた雑損失の金額がその年分の総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額の合計額をこえる場合
 三 その年の前年以前三年内の各年において生じた純損失の金額及び雑損失の金額(第七十条第一項若しくは第二項又は第七十一条第一項の規定により前年以前において控除されたもの及び第百四十二条第二項の規定により還付を受けるべき金額の計算の基礎となったものを除く。次項第二号において同じ。)の合計額が、これらの金額を控除しないで計算した場合のその年分の総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額の合計額をこえる場合
 2 前項の規定による申告書の記載事項は、次に掲げる事項とする。
 一 その年において生じた純損失の金額及び雑損失の金額
 二 その年の前年以前三年内の各年において生じた純損失の金額及び雑損失の金額
 三 その年において生じた雑損失の金額がある場合には、その年分の総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額の合計額
 四 第二号に掲げる純損失の金額又は雑損失の金額がある場合には、これらの金額を控除しないで計算した場合のその年分の総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額の合計額
 五 第七十条第一項若しくは第二項又は第七十一条第一項の規定により翌年以後において総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額の計算上控除することができる純損失の金額及び雑損失の金額
 六 その年において第九十五条(外国税額控除)の規定による控除をされるべき金額がある場合には、当該金額
 七 第一号に掲げる純損失の金額又は第三号若しくは第四号に掲げる総所得金額若しくは退職所得金額の計算の基礎となった各種所得に係る第百二十条第一項第五号(確定所得申告)に規定する源泉徴収税額がある場合には、当該源泉徴収税額
 八 その年分の第百二十条第二項に規定する予納税額がある場合には、当該予納税額
 九 第一号から第五号までに掲げる金額の計算の基礎その他財務省令で定める事項
 3 第百二十条第三項から第五項までの規定は、第一項の規定による申告書の提出について準用する 。