平成27年税制改正 所得税関係

下記は、国税庁「平成27年分 所得税の改正のあらまし」を基に主な改正事項を抜粋し記述しております。

 この「改正のあらまし」は、次の目次となります。
├1 平成27年分所得税の主な改正事項
├2 帰属主義への移行に関する平成26年度及び平成27年度の主な改正事項
├3 平成24年度の改正事項のうち、平成27年分の所得税から適用される主なもの
├4 平成25年度の改正事項のうち、平成27年分の所得税から適用される主なもの
└5 平成26年度の改正事項のうち、平成27年分の所得税から適用される主なもの

1 平成27年分所得税の主な改正事項

1 金融・証券税制

(1)未成年者口座内の少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等の非課税措置(ジュニアNISA)が次のとおり創設されました。 詳細は割愛させて頂きます。

(適用関係)この改正は、平成28年1月1日以後に未成年者口座の開設の申込みがされ、同年4月1日から当該未成年者口座に受け入れる上場株式等について適用されます。

(2)非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等の非課税措置(NISA)について、非課税口座に設けられる各年分の非課税管理勘定に受け入れることができる上場株式等の取得対価の額の限度額を120万円(改正前:100万円)に引き上げるなど、所要の改正が行われました。

(適用関係)この改正は、平成28年1月1日以後に設けられる非課税管理勘定について適用されます。

(3)配当所得について、次の改正が行われました。
① 配当等の範囲に、投資法人が利益を超えて投資主に分配する金額のうち、その利益を超えた額が投資法人の計算に関する規則に規定する一時差異等調整引当額の増加額に相当する金額と同額であるものを追加する。
② 配当等とみなす金額について、配当等が生ずる基因となる自己株式の取得事由から株式の併合に反対する株主の買取請求に基づくものを除外する。

(適用関係)上記①の改正は、平成27年4月1日以後に支払を受けるべき配当等について適用され、上記②の改正は、会社法の一部を改正する法律の施行の日(平成27年5月1日)以後に生ずる事由について適用されます。

(5)特定新規中小会社が発行した株式を取得した場合の課税の特例の適用対象となる特定新規株式の範囲に、国家戦略特別区域法に規定する一定の株式会社により発行される株式で国家戦略特別区域法及び構造改革特別区域法の一部を改正する法律附則第1条第1号に掲げる規定の施行の日から平成30年3月31日までの間に発行されるものが加えられました。

2 土地・住宅税制

(1)住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除等の以下の措置の適用期限(平成29年12月31日)が平成31年6月30日まで1年6月延長されました。

① 住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除
② 特定の増改築等に係る住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の控除額に係る特例
③ 既存住宅の耐震改修をした場合の所得税額の特別控除
④ 既存住宅に係る特定の改修工事をした場合の所得税額の特別控除
⑤ 認定住宅の新築等をした場合の所得税額の特別控除
⑥ 東日本大震災の被災者等に係る住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の控除額に係る特例。

5 日本国外に居住する親族に係る扶養控除等の書類の添付等義務化
日本国外に居住する親族に係る扶養控除等について、次の改正が行われました。

(1) 親族関係書類及び送金関係書類の添付等の義務化
確定申告において、非居住者である親族(以下「国外居住親族」という。)に係る扶養控除、配偶者控除、配偶者特別控除又は障害者控除の適用を受ける居住者は、親族関係書類及び送金関係書類を確定申告書に添付し、又は確定申告書の提出の際に提示しなければならないこととする。ただし、下記(2)又は(3)により添付し、又は提示したこれらの書類については、添付又は提示を要しないこととする。
 (2) 源泉徴収における親族関係書類の提出等の義務化
給与等又は公的年金等の源泉徴収において、国外居住親族に係る扶養控除、配偶者控除又は障害者控除(以下「扶養控除等」という。)の適用を受ける居住者は、親族関係書類を扶養控除等申告書等に添付し、又はその申告書等の提出の際に提示しなければならないこととする。
 (3) 年末調整における送金関係書類等の提出等の義務化
給与等の年末調整において、国外居住親族に係る扶養控除等の適用を受ける居住者は、送金関係書類を扶養控除等申告書に添付し、又はその申告書の提出の際に提示しなければならないこととし、国外居住親族に係る配偶者特別控除の適用を受ける居住者は、親族関係書類及び送金関係書類を配偶者特別控除申告書に添付し、又はその申告書の提出の際に提示しなければならないこととする。

(適用関係)この改正は、平成28年1月1日以後の所得税について適用されます。

6 事業所得等関係等

(15)特定の事業用資産の買換えの場合等の譲渡所得の課税の特例における長期所有の国内にある土地、建物等から国内にある土地、建物、機械装置等への買換えについて、次の改正が行われた上で、その適用期限が平成29年3月31日まで延長されました。
① 買換資産から機械装置を除外する。
② 地域再生法の集中地域以外の地域から集中地域への買換えに係る課税の繰延べ割合を100分の75(特定業務施設の集積の程度が特に著しく高い集中地域への買換えの場合には、100分の70)(改正前:100分の80)に引き下げる。

(適用関係)上記①の改正は、平成27年1月1日以後に譲渡資産の譲渡をし、かつ、同日以後に買換資産を取得する場合について適用され、上記②の改正は、地域再生法の一部を改正する法律の施行の日以後に譲渡資産の譲渡をし、かつ、同日以後に買換資産を取得する場合について適用されます。

特定の事業用資産の買換えの場合等の譲渡所得の課税の特例の解説はこちら

(16)一括評価貸金に係る貸倒引当金における実質的に債権とみられない金額の計算について、基準年実績による簡便法を用いる場合の基準年が平成27年及び平成28年(改正前:平成10年及び平成11年)に改正されました。

(適用関係) この改正は、平成27年分以後の所得税について適用されます。

5 その他の改正

(2)山林所得に係る森林計画特別控除について、山林の伐採又は譲渡に係る収入金額が2,000万円を超える者の2,000万円を超える部分(改正前:3,000万円を超える者の3,000万円を超える部分)の控除率が10%とされた上で、その適用期限が3年延長されました。

(適用関係) この改正は、平成28年分以後の所得税について適用されます。

平成24年分以降の山林所得の解説及び様式はこちら

(3)居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例など、その適用の際に、確定申告書等に住民票の写し等を添付することとされている次の特例について、一定の場合を除き、その添付を要しないこととされました。

① 居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例
② 居住用財産の譲渡所得の特別控除
③ 特定の居住用財産の買換え及び交換の場合の長期譲渡所得の課税の特例
④ 住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除
⑤ 特定の増改築等に係る住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の控除額に係る特例
⑥ 居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除
⑦ 特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除
⑧ 既存住宅の耐震改修をした場合の所得税額の特別控除
⑨ 既存住宅に係る特定の改修工事をした場合の所得税額の特別控除
⑩ 認定住宅の新築等をした場合の所得税額の特別控除

(適用関係) この改正は、平成28年分以後の所得税について適用されます。

2 帰属主義への移行に関する平成26年度及び平成27年度の主な改正事項

国際課税原則の帰属主義への見直しの観点から、平成26年度及び平成27年度の税制改正により、非居住者等に対する課税原則について、次の改正が行われました。 詳細は割愛させて頂きます。

(適用関係) これらの改正(上記8を除きます。)は、平成29年分以後の所得税について適用され、上記8の改正は、非居住者が平成29年1月1日以後に行う行為又は計算について適用されます。

3 平成24年度の改正事項のうち、平成27年分の所得税から適用される主なもの

国外財産調書の提出制度(国外送金法5等)について、国外財産調書の不提出・虚偽記載に対する罰則(1年以下の懲役又は50万円以下の罰金)が設けられました。ただし、国外財産調書の提出期限内の不提出に対しては、情状により、その刑を免除することができることとされています。

(適用関係) この改正は、平成27年1月1日以後の違反行為について適用されます。

4 平成25年度の改正事項のうち、平成27年分の所得税から適用される主なもの

1 所得税の税率について、次のとおり改正が行われました

改正前(現行)改正後
課税される所得金額税率課税される所得金額税率
195万円以下の金額5%195万円以下の金額5%
330万円以下の金額10%330万円以下の金額10%
695万円以下の金額20%695万円以下の金額20%
900万円以下の金額23%900万円以下の金額23%
1,800万円以下の金額33%1,800万円以下の金額33%
1,800万円超の金額40%4,000万円以下の金額40%
--4,000万円超の金額45%

(適用関係) この改正は、平成27年分以後の所得税について適用されます。

改正後の平成27年分以前の税額表はこちら

(2)上記1の改正に伴い、給与所得の源泉徴収税額表(月額表及び日額表)及び賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表(所法別表第2〜別表第4)が改正されました。

(適用関係) この改正は、平成27年1月1日以後に支払うべき給与等について適用されます。

4 平成25年度の改正事項のうち、平成27年分の所得税から適用される主なもの

(1)公的年金等に係る確定申告不要制度について、源泉徴収の対象とならない公的年金等の支給を受ける者はこの制度を適用できないこととされました。

(適用関係)この改正は、平成27年分以後の所得税について適用されます。

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最終更新 平成27年4月

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