配偶者居住権等の評価明細書

配偶者居住権の創設

平成30年に民法及び家事事件手続法の一部が改正され、配偶者の居住権保護のため、配偶者が 相続開始時に居住していた被相続人の所有建物を対象に、終身又は一定期間、配偶者にその使用又は収益を認めることを内容とする配偶者居住権が新設されました。
(遺産分割おいて、配偶者に配偶者居住権を取得させることとするほか、被相続人が遺贈等によっも取得させることができるようになりました。)

この配偶者居住権は、借家権類似の権利とされていることから、小規模宅地特例の対象となることはありません。

他方、配偶者居住権に付随するその目的となっている建物の敷地を利用する権利(敷地利用権)については、「土地の上に存する権利」に該当するので、小規模宅地特例の対象となります。

この配偶者居住権が設定されている不動産は、次のようなイメージになります。

配偶者居住権のイメージ

下記事例は、国税庁 令和2年2月21日資産評価企画官情報第1号他「相続税法基本通達の一部改正について(法令解釈通達)のあらまし(情報)に掲載された記載例を簡略化したものです。

相続開始前建物及び土地所有者:被相続人、建物一部賃貸150u/延床200u
相続開始時
2020年10月1日
相続税評価額:建物2,000万円(自用)・土地6,000万円(自用)
借家権割合30%・借地権割合40%、貸付割合は上記のとおり
建築年月日:2010年12月1日、構造:木造
遺産分割時
2021年3月20日
遺産分割協議が成立、配偶者が配偶者居住権(終身)を取得
建物及び土地所有者:長男、貸付割合は上記のとおり
配偶者の年齢:80歳10ケ月、平均余命:11.71年、法定利率:3%
計算過程③建物の構造から裏面«参考1»を用い33年と記載
⑦配偶者の年齢・性別から裏面«参考2»を用い存続年数12年と記載
⑧この存続年数12年を裏面«参考3»を用い複利現価率0.701と記載
⑪及び⑭は、建物及び土地の自用の価額、貸付られていることによる評価減の価額を記載
⑯配偶者居住権の価額は、明細書の算式に基づき求めることになり、
⑰居住建物の価額は、配偶者居住権の価額を控除した価額となります。
⑲配偶者居住権に基づく敷地利用権の価額は、明細書の算式に基づき求めることになり、
⑳居住建物の敷地の用に供される土地の価額は、上の価額を控除した価額となります。

配偶者居住権等の評価明細書 表面

配偶者居住権等の評価明細書 表面

上記の様式は、エクセルにて作成したもので、記入済みの数字等はあくまで仮定のもので、単葉にて動作します。

誠に申し訳ありませんが、写しでありますので、このホームページ上からは動作いたしません。またダウンロード等のサービスは行っておりません。

配偶者居住権等の評価明細書 (裏面) 記載方法等

この評価明細書は、「配偶者居住権」、「居住建物(配偶者居住権の目的となっている建物をいいます。)」、「配偶者居住権に基づく敷地利用権」及び「居住建物の敷地の用に供される土地」を評価する場合に使用してください。
1 ⑨「賃貸の用に供されておらず、かつ、共有でないものとした場合の相続税評価額」とは、相続開始時において、配偶者居住権が設定されておらず、かつ、建物全てが自用であるとした場合において、建物を単独所有しているとしたときの建物の時価です。したがって、当該建物については、財産評価基本通達第3章((家屋及び家屋の上に存する権利))の定めに基づき評価しますが、同通達93((貸家の評価))の定めは適用しませんので、Hの価額は、原則として、建物の固定資産税評価額となります。
2 ⑩「共有でないものとした場合の相続税評価額」とは、相続開始時において、配偶者居住権が設定されておらず、かつ、建物を単独所有しているとした場合の建物の時価です。したがって、当該建物については、財産評価基本通達第3章((家屋及び家屋の上に存する権利))の定めに基づき評価しますので、被相続人の持分を乗ずる前の相続税評価額(居住建物の一部を賃貸の用に供していない場合にはHと同額、居住建物の一部を賃貸の用に供している場合には、同通達93の定めを適用して評価した価額)となります。
3 ⑫「建物が賃貸の用に供されておらず、かつ、土地が共有でないものとした場合の相続税評価額」とは、相続開始時において、配偶者居住権が設定されておらず、かつ、建物全てが自用であるとした場合において、土地を単独所有しているとしたときの土地の時価です。したがって、当該土地については、財産評価基本通達第2章((土地及び土地の上に存する権利))の定めに基づき評価しますが、同通達26((貸家建付地の評価))、26−2((区分地上権等の目的となっている貸家建付地の評価))、28((貸家建付借地権等の評価))、30((転借権の評価))ただし書及び87−7((占用の許可に基づき所有する家屋を貸家とした場合の占用権の評価))(以下「貸家建付地の評価等」といいます。)の定めは適用しません(「土地及び土地の上に存する権利の評価明細書」等で計算してください。)。
4 ⑬「共有でないものとした場合の相続税評価額」とは、相続開始時において、配偶者居住権が設定されておらず、かつ、土地を単独所有しているとした場合の土地の時価です。したがって、当該土地については、財産評価基本通達第2章((土地及び土地の上に存する権利))の定めに基づき評価しますので、被相続人の持分を乗ずる前の相続税評価額(居住建物の一部を賃貸の用に供していない場合にはKと同額、居住建物の一部を賃貸の用に供している場合には、貸家建付地の評価等の定めを適用して評価した価額)となります(「土地及び土地の上に存する権利の評価明細書」等で計算してください。)。

配偶者居住権等の評価明細書 参考表

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最終更新 令和2年8月

相続税